2012年12月12日水曜日

ハイジの館

ケベックのナショナル・アイデンティティについての話を聞きに京都大学まで歩こうとしたら、
途中で霰がバラバラと降ってきて、ついタクシーに乗りました。
一昨日の雪の日は、熱を出して布団から出ませんでしたが、やはり京都の冬は寒い!

しかし晩秋以降のyoyo館は、木立の冬枯れた感じがなんともロマン主義的にすばらしく、
あるいはまた、お部屋に籠るハイジの気持ちにも浸れ、うっとりです。

ハイジ気分を高めようと、ラブリーな赤いギンガムチェックでカーテンを縫い、
丸見えの入り口の間仕切りにしました。

これだけ落ち葉が豪勢にあると、焼き芋がしたいのが人情です。
事務の女性たちを焚火に誘い、ブランド薩摩芋(熊本のとろ蜜芋)をひと箱買い、
いざ焚火のやり方を調べてみると……
こんな山のなかでやってはいけないことは、基本中の基本でした。
もの知らずを恥じ、出直します。

2012年12月7日金曜日

ガケ書房の「北と南」

大学近くの白川通り沿いに「ガケ書房」というちいさな書店があって、
毎日バスで通り、たまに立ち寄ります。
今日、久しぶりにのぞいたら、私も寄稿している『北と南』最新号が置いてありました!
表紙を向けるかたちで、目立つ場所に二か所も!

このブログでお知らせしそびれていましたが、2か月ぐらい前に第3号が出たのです。
私は自信作、「レッドダート・ブルーズ」を連載しています。

感度がよく、すばらしくていねいに作られているこの雑誌、関西では大阪のカロ・ブックス、
京都の恵文社一乗寺店にも置かれています。

恵文社もガケ書房も、ちいさな雑誌や書店員の目で絞り込んだ書籍を集めた、入って
うれしくなるような書店です。
こういうのがあるところが、京都の魅力ではあります。
相変わらず、有名な寺社仏閣にはひとつも行かないまま、もみじのシーズンは過ぎ去って
しまいましたが。

ガケ書房の電話とファックス番号見ていて笑いました。
電話:ナニヨオールナイト
ファックス:ナニッ クルシイオッサン

こういうの大好きです。
私の昔の電話は、ミニデムリヤリ オドローゴーゴーでした。

2012年11月14日水曜日

『新潮』、安部公房効果で異例の増刷

先日発見された安部公房初期の短編「天使」が掲載されたことで
『新潮』が文芸誌としては異例の増刷。
当初の1万600部刷っていたのが、各地で売り切れ続出のため
追加で4000部増刷。

この機会にぜひ、同時掲載の書評、「フォークナーを完成する」を
お読みください。

2012年11月8日木曜日

「フォークナー、ミシシッピ」書評

『新潮』12月号に、エドゥアール・グリッサン著『フォークナー、ミシシッピ』(中村隆之訳、
インスクリプト刊)の書評を書きました。
タイトルは「フォークナーを完成する」。

必死で熟読し、苦しみながら書いたぶん、グリッサン理解が前より深まったかも。
面白いけど、やっぱりむずかしい……
よかったらご笑覧ください。

おりしも、週末の授業で扱ったフォークナー。
グリッサンのいう、この作家固有の構造、「後れてくるエクリチュール」についても少し
話しました。

「意識の流れ」は20世紀モダニズム作家たちが試みた実験的技法、なんて
文学史ではさらりと説明されるけれど、上の構造のためには必然の要素で
決して同時代の流行りだからというわけじゃないんだということも、あらためて感じました。

今月号の『新潮』、最近見つかった安部公房の短編「天使」も載っているので
ぜひ本屋へ!

2012年10月25日木曜日

シャモワゾー来日とそのついでに

パトリック・シャモワゾーが京都にやってきます!
この来日にともない、いくつかのイヴェントが組まれているようです。

まずメインの講演会はこちら。

11月15日(木)17時より
立命館大学衣笠キャンパス創思館カンファレンスルーム
「カタストロフィと正義」
講演者:パトリック・シャモワゾー
ディスカッサント:ポール・デュムシェル
司会:西成彦
モデレーター:中川成美

11月12日(月)18時30分より
紀伊國屋書店
「文学の力」
パトリック・シャモワゾー×大江健三郎
司会:堀江敏幸

11月17日(土)
アンスティテュ・フランセ東京
「口承性とエクリチュール」
パトリック・シャモワゾー×吉増剛造

話を聞けるのが楽しみです。

この来日に合わせ、東京と京都でやる「ポストコロニアル文学」授業の内容を
当然ながらシャモワゾー特集に変えました。

比較的最近翻訳が出た『カリブ海偽典』をしっかり準備する時間はなかったので
『テキサコ』を扱います。

2012年10月19日金曜日

長谷川潤、ハワイを踊る

BSプレミアムで木曜の夜中に放映している「長谷川潤 ハワイを踊る」。
すばらしい番組で、今や毎週心待ちにしているのですが、あまり宣伝していないため、
半分ぐらい見逃してしまったのが悔やまれます。

ハワイ島育ちのモデル、長谷川潤が、フラの偉大なクム、ナラニ・カナカオレさんにカヒコ(古典フラ)を習うのです。
まずその振付がたいへん力強く、かっこいい。
当然、テレビの前で一緒に踊っていますが、ぜひとも模倣をきわめて全部踊れるようになりたい。
長谷川潤は足腰は意外に弱いようだけど、振付の覚えも早く、四肢がのびやかなので
とても美しく見えます。

そして毎週、ハワイ語で語られるハワイのさまざまな神話やメレ(詠唱)も楽しみですし、
場所や植物の紹介なども充実していて、フラをその本来のスピリットから
紹介しているのがいいです。
今日は、長谷川潤はおじさんとタロイモ(カロ)を収穫し、熱々に茹でたこれをつぶして作る主食、
ポイを作っていました。
少し酸味のある味と記憶していますが、できたてのポイは甘い!と長谷川潤が言っていました。

こんな番組を見るにつけ、やはりそろそろ自分も踊りたくなってくる。
京都にすばらしい指導者がいるというのは東京のハーラウで聞いていましたが、
そんなところに飛び込むほどの時間的余裕は今現在ない。
たまに軽ーくでいいから踊りたいなと思いながら歩いていて、
つい鴨川べりのスポーツクラブに入会してしまいました。
いや、ここに会員なら誰でも参加できるフラのプログラムがあったもので。

2012年10月11日木曜日

消えたマルチニック料理店

今年の初め、思えばまだ東京在住だった頃ですが、京都を散歩していたら、
なんと御所の目の前に「カリブ海サンドイッチ屋」を見つけました。
メニューや店構えをみると、どうやらマルチニック本場の味らしく、非常に
興味を掻き立てられました。

まさかその近所に自分が住むことになるとは、その頃は思ってもいなかったのですが、
ぜったい行こう、通いつめることになるのでは?という期待と予想とは裏腹に
足を運ぶ機会もないまま10か月ほど。

先週、通勤のバスのなかからふと見ると、店がもぬけの殻になっている!
結局、一度も京都のマルチニックを味わうことはできませんでした。
京都の、しかも御所の前にこんな場所があることがすばらしかったのに。
非常に残念!

ところで、スケジュールはもちろん心の余裕なく、7か月暮らして寺社仏閣のひとつも
見ていません。
来月ぐらいには一日二日、夏休みをとれるよう、がんばって切り抜けたいです。