2012年11月8日木曜日

「フォークナー、ミシシッピ」書評

『新潮』12月号に、エドゥアール・グリッサン著『フォークナー、ミシシッピ』(中村隆之訳、
インスクリプト刊)の書評を書きました。
タイトルは「フォークナーを完成する」。

必死で熟読し、苦しみながら書いたぶん、グリッサン理解が前より深まったかも。
面白いけど、やっぱりむずかしい……
よかったらご笑覧ください。

おりしも、週末の授業で扱ったフォークナー。
グリッサンのいう、この作家固有の構造、「後れてくるエクリチュール」についても少し
話しました。

「意識の流れ」は20世紀モダニズム作家たちが試みた実験的技法、なんて
文学史ではさらりと説明されるけれど、上の構造のためには必然の要素で
決して同時代の流行りだからというわけじゃないんだということも、あらためて感じました。

今月号の『新潮』、最近見つかった安部公房の短編「天使」も載っているので
ぜひ本屋へ!

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