2012年8月9日木曜日

伊調馨の反射神経

多忙につきろくに「予習」できないままオリンピックを見ていますが、昨夜のレスリング、伊調馨(62キロ級)、小原日登美(48キロ級)の試合はすばらしかった。
小原が決勝であたったアゼルバイジャンのマリア・スタドニクは、上位に年配者が多いなか、さすが
20代前半ならではのスピード感ある攻撃ぶりで、見ていて感銘を受けました。
これを抑え込める小原って、いったいどれだけ強いんだか。

しかし小原より目を奪われてしまうのは、やはり伊調馨です。
私が今女子高生ならラブレターを出したくなるほど男っぷりのいい兄、いえ姉の伊調千春に比べ、一見女の子っぽさの感じられる馨ですが、あの圧倒的な強さは天性のもので、今回も感動を覚えました。
反射神経というのは私にはもっとも縁遠い資質で、それだけに目の当たりにすると驚嘆してしまうのですが、一瞬のうちに相手の隙を予感しとらえる伊調の反射神経は、無限の想像力に満ちた、とりわけ貴重なものに感じます。
足をとられて劣性になった次の瞬間相手を組み敷いて攻めている、その瞬時の転換もさすが。
女子レスリングといえば、吉田沙保里や浜口京子のほうが取り沙汰されがちですが、私は前から伊調妹の存在に惹きつけられてきた気がします。

ここ8年ほど、柔道やレスリングの面白さに目覚めていますが、今回柔道では胸のすくような一番を見ていないので、昨日は貴重な一夜でした。
いやー、これこそ文学。

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